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建ぺい率や容積率って何のためにあるの?
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住宅購入を検討したことのある方、特に注文住宅を検討したことがある方なら
疑問に思った方もいるかもしれません、「建ぺい率や容積率ってなんのこと?」
なんとなく建物の大きさに関係する何かということは分かっていても
具体的には分からない方も多いのではないでしょうか?
これから不動産を探そうと思っている方も是非参考になさってください♪
建ぺい率とは、「敷地面積(土地の面積)に対する建築面積(建物を真上から見た面積)の割合」を言います。
建築基準法で定められている建物の大きさを一定の割合に制限するために設けられたルールです。
土地を購入したら自分の好きなように建てられるわけではありません。
この建ぺい率や容積率によって建物の最大のサイズがあらかじめ決められているので
それを超える建築物は違法建築物として罰則を受けることがあります。
ではなぜこのような制限があるのでしょうか…。
決して建築主をいじわるするためではありません(笑)
地震大国である日本は、震災のたびに火災による被害に遭ってきました。
都心部などは少しでも人が多く住めるように建物の距離が近く、密集している状況です。
火災が起きた時に火が燃え移りやすく、逃げ道も確保できなくなりやすいので
防火対策としてこの建ぺい率が設定されています。
そしてこの建ぺい率の設定によって建物の大きさを設定することで通風や日当たりを確保することができます。
風通しや日当たりの良さは暗黙のルールでも確保することができますが
それで誰か一人でもルール違反をしてしまい、災害が起こってしまった場合、
隣人は泣き寝入りするしかなくなってしまうため、
しっかりと法律によって明文化することで平等で快適な住環境を守っています。
建ぺい率や容積率は防火や風通し、日当たりの良さを確保するとともに、
見た目の良さを守ることに一役買っています。
例えば、建ぺい率が存在せず、みんなが土地に対してギリギリの家を建てた場合
とても圧迫感のある街並みになってしまうのではないでしょうか。
実際は建ぺい率の制限があることによってひとつの住宅だけが悪目立ちすることなく
地域の景観の美しさが守られているのです。
そして土地には「容積率」というものが存在します。
容積率とは「敷地面積(土地の面積)に対する延べ床面積(各階の床面積の合計)の割合」のこと。
建ぺい率と同じように建物の大きさを制限するために設けられたルールです。
基本的に建物の階数が多いほど容積率が大きくなります。
容積率も建ぺい率と同じく防火対策・風通し・日当たりの確保・景観を守るという役割だけでなく
人口をコントロールすることで快適な住環境を守る役割があります。
容積率がなければ好きなだけ大きな建物を建てることができるようになってしまいます。
建物が大きくなるということは、そこにたくさんの人が住めるということ。
人口が増えすぎてしまうと電力消費や下水処理が追い付かなくなり、交通渋滞が起こるなど
住みやすい街とは言えない状況になる可能性も…。
容積率によって人口をコントロールすることで快適な街づくりが行われています。
しかし、なんでもかんでも制限されては不満を持つ方も出てくるので
ある一定の条件を満たせば建ぺい率の緩和がされることがあります。
防火被害の拡大を防ぐために耐火性に優れた素材で建築することが義務付けられた地域があり、
その中でも特に耐火性に優れた建築物は建ぺい率が10%緩和される場合があります。
一番皆さんにとって身近で関係するのが、角地緩和です。
角地は道路に接している面が大きくなるため防火や通気などの面から
規制が10%緩和される場合がありますが、自治体によって条件が異なりますので
角地の購入を検討している方は必ず確認するようにしましょう。
他にも緩和条件は色々とありますが、地域や立地によって変わってきますので
我々不動産のプロご相談くださればお調べしてお伝えすることができると思います。
建ぺい率や容積率は住宅環境を守るために設けられたルールで
住宅専用の地域ほど制限が厳しくなり、商業地域ほど緩和されるのが特徴です。
より穏やかな暮らしがしたいのか、便利で活気ある生活がしたいのか、
ご自身の理想の生活を意識してみると自分に合った条件が見えてきます。
ご自分に合った建ぺい率や容積率が定められた地域で快適な生活を送っていきましょう。